国立大学の二次試験の結果が続々と発表されてます。
合格が決まって胴上げされている受験生の子がテレビに映し出されたりで、
微笑ましいかぎりで、、、
ああ、よくがんばったね。。
おめでとう。
そう言いたくなる。
18歳のときの自分を重ねて。
いやはや、世はもう春です。
大学受験。
合格するか。
不合格で浪人するか。
一世一代の大勝負。
そう、あれはまさに、ぼくにとって人生のかかった大勝負でした。
1年以上の準備。
不合格の影に怯え。
プレッシャーからくる連日の悪夢にうなされ。
毎日必死に勉強をして、
望むセンター試験(今の言葉でいう共通テスト)、二次試験。
その緊張感たるや、
凄まじいもんで。
それだけの緊張感をもって臨んだ試験だからこそ、
いまだにそれらの試験で自分が何点とったのかを鮮明に
覚えている。
センター試験は900点満点で784点。
二次試験は合格者最低点に+60点。
まず、センター試験の方。
目標は9割だったんです。
900点満点で810点を目指してた。
当時、医学部に進学しようか、
工学部に進学しようかを迷っていて、
医学部の場合、
センターで9割が必要と言われていたんです。
だから、そこを目標にしていたんだけど、
センター試験の国語でコケにコケたんですよね。
200点満点で150点でした。
模試とか演習では、だいたい160点以上をとれていたんですけど、
本番だけ、点がとれなくて。
これね。
絶望しましたよ。
この国語の50点減点のせいで、
センター試験の合計点が9割に届かず。
当時、志望先として考えていた大学の医学部では、
センターの配点がめっちゃ高くて、
自分の点数で予備校に合格予想を聞いてみると、
D判定だかE判定だったと思います。
実は、ぼくは、この判定をきくまで、
医学部にしようか、工学部にしようか、
決めかねてたんですよね。
でもね。
この判定をみて、
あっさりと医学部を諦めて、
工学部に進学することにしました。
そこまで医学部に固執する気持ちがなかったんです。
っていうのもね。
ぼくは高校時代に人間関係に挫折して、
友達がぜんぜんできなかったんです。
いつも一人ぼっちでした。
医学部っていう、
高校の延長のような閉鎖的かつ密な人間関係が構築される
場所に行きたくないって気持ちも心のどこかでありました。
それで工学部へ。
あのセンター試験の国語。
あそこで、ぼくがきっちり点数をとれていたら、
18歳のときに、医学部へ進学できていたかもしれない。
現在、社会人入学で医学部へ入りなおしたけれど、
こんな遠回りをしなくてよかったかもしれない。
うん。
ただね。
あのとき、18歳で医学部に進学していたとしても、
ぼくはやっぱり医学部の中で人間関係を作るのに苦労していたと思う。
高校時代のように、
周囲の人たちの目線に怯え、
自分の気持ちを人に打ち明けることもできず、
やっぱり孤立してしまっていたような気がする。
今、そうなっていないのは、
これまでの人生の経験もあるし、
何よりも、カウンセリングによって愛着障害の克服に努力してきた
過去があるから。
自分の気持ちに気付けるようになって、
自分を好きになって、
周りの人とコミュニケーションを楽しめるようになったから。
そう考えると、医学部への入学は、
今、でよかったのかもしれない。
というか、よかったと思う。
本当に。
それはそうと。
今度は二次試験の方に話をうつすとね。
ぼくは京大工学部を受験したんですけど、
奇跡のようなことが起こったんですよ。
自分が人生で経験して、すでに知っている、分かっていることが、
試験問題にたまたま出る、っていうね。
そうそれはまさにスラムドッグミリオネア。
それは英語の問題で。
英語の問題で、数学に関係した文章が出題されたんです。
以下のことが英語で書いてある。
1.紙に等間隔に平行に線をひく。
2.その間隔の長さのマッチ棒を用意する。
3.マッチ棒を無作為に落としたときに、線にかかる確率は?
これね、答えが分数になって、分母にπ(パイ)が出てくるんですけど、
そのことがなんやかんやと英語で書いてある。
これをいきなり英語で読んで理解するのって、
英語が得意な人はいいんでしょうけど、
けっこう難しい。
でね。
これは「ビュフォンの針」といわれる有名な問題らしいんですけど、
ぼくは、この話をすでに知っていたんです。
答えにπ(パイ)が入ることも。
どこで知ったのか。
そう、ぼくが高校の授業で使用していた教科書の
コラムに書かれていたんです。
もちろん日本語で。
確か、章と章の合間に書いてあって、
授業でも扱ってない。
ぼくは、学校でだったか、家だったか、
ふと暇だったときに、その教科書の、そのコラムを
読んでいたんです。
なんというラッキー。
幸運。
英語の大問1つの配点、めちゃくちゃ大きいですよ。
これで50点くらい変わりますよね。
知ってる内容の英語を読むのと、
初見の英語を読むの。
これ、ぜんぜん違いますよね。
この幸運が、
ぼくが合格できた一因の一つといっても過言ではない。
実際、ぼくは、合格最低点の+60点くらいで
合格してますからね。
センター試験と二次試験。
こうして振り返ってみると、
やっぱり、当日の出来、とか、運の要素も大きいなあ、
と思うんですよ。
合格を信じて、努力するしかない。
誰も結果を保証してくれない。
でも、だからこそね、
凄まじいプレッシャーの中で、
不安を抱えながら、
もうこれ以上勉強できないってくらいに勉強して、
合格をもぎとった自分に、18歳の自分に、
よくがんばったね、って言ってあげたい。
ありがとう。
あの努力のおかげで、今、幸せに人生を送っているよ、と。
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