このブログが1人、2人に読まれてくれればいいんです。

青春漂流。

立花隆著。

これね、本当に何度も何度も読み返している本なんです。

どんな内容かっていうとね、

立花隆(すでに亡くなった、知の巨人と言われていた方。)が、
当時の若者にインタビューしてる。

で、その若者っていうのが、まだ無名の人たちなんですね。

これから社会で活躍していくであろう人たち。

「今」、活躍している人でなくて、
「これから」、活躍していくであろう人たちなんです。

しかも、活躍していくであろう、であって、
無名のまま終わる可能性も多いにある人たち。

おもしろいですよ。
職業もバラバラで。

手作りナイフ職人だったり、
精肉職人だったり、
家具職人だったり、
ワインソムリエだったり。

こうみると、なにかの職人が多いですね。
これもまた時代を表している気がする。

 

でね、みんなもがいてるんです。

まだ無名だからこそ、

何物かになろうと、
必死にもがき、苦しみ、努力している。

ここ、立花隆の文章力があればこそ、なんですけど、

みんな泥臭く、現実と格闘している感じが、文章から漂ってくる。

土、埃、排泄物、涙、血を感じる。

それに、こっちも励まされる。

辛かったり苦しかったりすることがあるたび、
彼らに、もう一度奮起する気持ちにさせてもらえる。

自分が幸せなときであっても、
こんなに頑張っている人たちがいるんだ、と、
気を引き締めさせられる。

 

でね、ここでインタビューされてる若者たちの中に、
動物カメラマンって人がいるんです。

鷹とか鹿とか、そういう野生動物の決定的な瞬間をカメラに
おさめたい。

そのために、何日も山にこもる。

大事な瞬間を逃さぬよう、
何日も寝ずにカメラを構え続ける。

寝ちゃいけないから眠気覚ましのためにコーヒーを飲み続けた結果、
臓器がボロボロになって入院せざるを得なくなる。

そういう壮絶な日々を送ってる。

 

ちなみに今も、こういう職業ってあるんだろうか。

今やAIなり、なんなりで、
いくらでも画像を編集・加工できる。

となると、もはや、
リアルで撮った写真ってものに
どれだけの価値があるんだろうか。

 

とまあ、それはさておき。

その動物カメラマンの人は、当然、生活が苦しい。

大変な思いをして、やっと何枚かのいい写真が撮れるけど、
その写真だって、すぐに評価されるわけじゃない。

苦労して苦労して、写真を撮りため、
雑誌のコンテストに応募して、やっと賞をとる。

もちろん賞をとったからそれで終わりじゃなくて、

また山に入り、不眠の夜を何日も経て、
写真を何十万枚も撮りためて、

何年も経ってやっと写真集を発刊できる。

じゃあ、それが爆発的に売れるかっていうと、
動物の写真集ですからね、、

印税生活でウハウハというわけにはいかないでしょう。

もちろん本人は、
野生動物の魅力に取りつかれて、
使命感も感じながら、
写真を撮り続けてる。

でも、その大変な努力に対して十分なリターンがあるかというと、
ないわけです。

報われない。

 

でも、そんなときにね、
つまり、自分のしていることに、はたして意味があるんだろうかと
疑問を感じたときにね、

有名な絵本作家にこう励まされたらしいんです。

「君の仕事はみんなが評価してくれるもんじゃない。
でも、君の仕事に期待する人がこの日本に1人か2人いる。
その人たちのため、と思ってがんばりなさい。」

って。

1人、2人ですよ。

日本にいる1億人の中の1人、2人です。

少ないですよね。

でも、ゼロじゃない。

そこが大事だと思うんです。

 

これを読んでね。

ぼくもそうしよう、と思ったんですよ。

このブログが、大衆に受けなくていいんです。

多くの人に読んでほしいとは思ってない。

そこまで高尚な思いを込めて書いている記事も
多くないですから。笑

ただね、1人か、2人。

その数人の人たちにだけ、
ぼくの気持ちが届いてほしいんです。

ぼくは、こんなふうに愛着障害で苦しんできた、
そこから立ち直って、こんなふうに元気に生きてる。

その姿から、

今まさに愛着障害で苦しんでいる人とか、
心の問題で苦しんでいる人がね、

ほんの少し元気をもらってくれたり、
ちょっとした癒しが得られたりすればね。

もう本望です。

本当に。

そんな人のために、

ぼくは、できるだけ長く、このブログを書き続けたいと思ってるんです。

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