ぼくのモラトリアムは終わるのか。

このブログでもたびたび書いているんですけどね。
ぼくはもう医学部の5年生でね。
来年の夏、つまり6年生の夏には、
就職したい病院に試験を受けにいかないといけない。
その試験とは、面接だけでなくて、
小論文を提出したり、
筆記試験を解かないといけなかったりするんです。

筆記試験。。。
ああ、考えただけで頭が重たくなる。
頭痛がする。
ああ、誰か助けて。

医師になるためにパスしないといけない国家試験っていうのは、
6年生の終わり頃にあるんですよ。
ただ、その前に、その半年ほど前、すなわち、6年生の夏に、
就職試験で筆記試験が課されるので、それにパスするために
国家試験の勉強を前倒しで進めないといかんってことなんですよ。

で、今が5年生の夏であり、ってことは6年生の夏まで
もはやちょうど1年くらいしかなく、
勉強量を考えると、今からぼちぼち始めないといけない。
周囲も、ちょろちょろと勉強を開始している人がいるらしいとの風の噂。

あああああああ。
いよいよ終わってしまうのか。
僕のモラトリアム。

分かりますよ。
本来だったら、30代にもなって2度目の大学生活を送れてる、
ってことだけで感謝すべきで。
もう大学生活を十分楽しんだだろ。早く働け。社会に還元しろって仰る人もいるでしょう。
うん、そうなんだけどね。

もっと休ませてくださいよおおおお。
できれば、もうずっと大学生でいさせて。
もう働かなくていい。働きたくない。
あ、やめて、布団をはがさないでええええええ!!!!

っていうかね。
聞けば聞くほどね、医師として働くっていうことの過酷さに
震えるんですよ。
医師の働き方改革が適用されたうえで、
残業時間の上限が年間960時間ってなんすかそれ。
1か月80時間までなら残業オッケーだよってなんなんすかそれ。
大手の大企業なら、月40時間でも結構、残業してるレベルなんですけどおおお。

こちとら、なまじっか、企業勤めをしていたんでね。
そのあたりの残業事情、詳しいですよ。
ダメですよ。月80時間なんて。
ちょうど、目の輝きが失われ、
金より休みをくれ、とか言い出すのがそのくらいの残業時間だから。
ほんとに。

それにね。
医師なんて週休2日もきっちりとれないでしょうし。
残業も多いし。
覚えること、やるべきことなんて無限にあるし。
医局員ともなれば、上にいらっしゃる方々の駒として、
馬車馬のように働かないといけないし。
はたして、馬になれるのか、わたしは。

さあ、希望はどこにあるのか。

ここにきて、医師として働く未来が、真っ黒くみえる。
みえてしまうんです。
これは、とても問題だと思う。
社会にとってじゃない。ぼくにとってです。ええ。

こうなりたい、とか、
これをしたい、っていう、鮮烈で明快な目標があればいい。
お金が欲しいでもいい。
モテたいでもいいじゃない。
それがどんなに凡庸で煩悩にまみれたものであってもいいじゃない。
でも、今のところ、そのあたりが自分の中で明確じゃないんだよなあ。

当初は、やっぱり、自分のキャリアを活かしたいと思っていたんです。
エンジニアだったんだから、それを活かして、工学技術を活かした研究をしようと。
臨床医というよりは、研究をしようと。

ただ、その道はその道でね、険しいのなんの。
険しい、ってことで、その道を避けてたら、
どこにもいけない、ってのはわかるんですけどね。
やっぱりアカデミックな世界でいきていくのは、とても大変そうである。
0から1を生み出す世界。
コンスタントに発見を重ねていかないと、食べていけない、クビになる。
給料も安いし、パーマネントなポストも限られていて、
そこに就くのも難しい。

なんじゃこれ。

じゃあ、アカデミックな世界はやーめた、ってなっても、
臨床医は、それはそれですでに書いたとおり、
めちゃんこ忙しい。

あれ、医師として生きるってめっちゃ大変じゃない?実は。
気付いちゃった。ついに。

なぜなんだ。
なぜ、こんなにも医師として生きることが大変に見えるのだ。

これがノブレスオブルージュというものか。
特権に与えられた義務というやつなのか。
医師という、ステータスを与える代わりに、
身を粉にして働け、そういう社会からの要請なのか。

ともあれね。
結局、自分がしたいこと、やりたいことで
生きていこうと思うよ。

それがクリアになっていないことが問題なんだけどね。
なんとかして、みつけてね。
だから、みつかるまで、もう少し、猶予をください。

たとえ、お金がもらえなくても、日の目を見なくとも。
やりたいことやって、生きていけたら、
最後まで生き抜けたら、それでいいじゃない。
そう思うことにしようと思うよ。

結局、自分の人生なんて、誰も責任をとってくれない。
自分が満足できるかが一番大事ですよね。

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