ここ最近で一番、刺さったマンガ。
どうして自分は周りの人のように上手くやれないんだろう。
皆が当たり前にできてることがなんで自分はできないんだろう。
そう感じたことがある人は、
ぜひ読んでみてほしい。
きっと響くものがあるから。
もう、このマンガだけで、
10本くらい記事を書けそうな気がする。
なんにせよ、まきおさんが、愛しい。
愛しい、っていう言葉じゃ足りないくらいに、やっぱり愛しい。
自分に足りないものを自覚していて、
それをコンプレックスに感じていて、
葛藤しているところが好きだ。
語彙が豊富なところも。
朝ちゃんを引き取ることを決めた衝動も。
人を傷つけることへの強い恐れも。
おなじく、朝ちゃんも愛しい、、んだけど、
この記事では、塔野先生のことです。
作中に登場する、まきおさんと同年代で若くて可愛いらしいイケメン弁護士の先生。
この人もおもしろいキャラクターで。
空気が読めない。
で、そのことを自分でも自覚している。
例えばね。
まきおさんと笠町くんは、以前、付き合っていたけど今はお友達。
別れた理由は、
まきおさんが、自分にないものをたくさんもっている笠町くんに劣等感を感じて、それに耐えられなくなったから。
それでも笠町くんはまきおさんを好きで、
可能ならば以前の関係に戻りたいと思っている。
そんな微妙な関係性にある2人を前にして、
「お二人は付き合っているんですか。」
って聞いちゃったり。
朝ちゃんが、進路の悩みを相談しても、
「ぼくは、勉強で悩んだことがないので分かりません。」
っていっちゃったり。
一見すると、マシーンみたいな人に見えるじゃないですか。
感情を欠いているような、
思いやりを欠いているような。
そんな彼がね、
弁護士をしているんです。
弁護士なんて、苦しみ悩んでいる人の気持ちに寄り添って、
その人のために戦うのが仕事じゃないですか。
他者の感情に共感できないのだとしたら、
なぜ、その仕事を選んだんだ、って思うじゃないですか。
もっと、自分の適性にあった仕事を選べよ、って思っちゃうじゃないですか。
でも、彼が、まきおさんに言うんです。
「他者に対する共感に欠ける自分が、人と関わりたいと望むことは傲慢なのではと思うことがある。」
と。
で、そのあとで続けるんです。
「それでも。。。それでも、と思います。」
って。
ここ、何度読んでも、ぼくは涙が出てしまう。
そうか、彼もぼくと同じなんだ、と思って。
つまりは、塔野先生は、自分が他者の気持ちに鈍感であること、
それが人間関係をつくっていくうえでも仕事をしていうえでも、
大きな弱点であることを自覚しながら、
「それでも」、人と関わり合いながら生きていきたい、と願っているんですよね。
ぼくもまた愛着障害があってさ。
塔野先生とは種類は違うけど、
ぼくは、他者の気持ちに敏感になりすぎて、
自分の感情、気持ちを自覚することも外に表現することも苦手でさ。
それを表明して、人と摩擦が生じることも怖くてさ。
そうなると、周りからは得体のしれない人みたいになって、
避けられて。
そのことに傷ついて、こっちも人を避けるようになってさ。
ここで、もういいや、って割り切っちゃえば、そこまで悩まないんだよ。
もう人と関係を作るのを諦める、とか、
一人で生きていく、って決めることができちゃえばさ。
でもさ、それができないから苦しいんだ。
まきおさんと同じでさ、人と一緒にいると疲れちゃうよ。
ちょっとした言動ですぐに傷つく自分が面倒くさいよ。
ただ、それでもぼくは、
一人で生きていけばいいや、とは思えない。
やっぱり、人と一緒に楽しいことをしたいし、
苦しいときは支え合いたいし、
心が通じる喜びを感じたいし、
一緒に歓声をあげたいって思っちゃう。
そう願うことを辞められない。
ぼくもまた、塔野先生と一緒でね、
自分の弱点を自覚しながらね、
それを克服する努力を重ねながら、
「それでも」人と関わることを望み続けようと思うよ。
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